負債と将来の義務 一歩くわしく
賞与引当金しょうよひきあてきん
夏に払う賞与でも、今期の勤務に相当する分は今の負債
ひとことでいうと
賞与引当金は、まだ払っていない賞与のうち、今の期の勤務に相当する分を負債として残す金額です。
夏に払うお金でも、今の働きの分は今の負担
学習塾が、夏に賞与18万円を払う見込みだとします。そのうち今の期に先生が働いた分があるなら、夏の支払いを待たずに、今の期の費用と負債にします。現金を別口座へ移すのではありません。あとで払う義務を、今の帳簿に残すのが賞与引当金です。
今期の出来事が原因で、払う可能性が高い見積り
企業会計原則注解は、引当金を、将来の特定の費用または損失であって、発生が当期以前の事象に起因し、発生の可能性が高く、金額を合理的に見積もれる場合に計上する、と説明し、賞与引当金をその例に挙げています。
貸借対照表原則は、賞与引当金のように通常1年以内に使用される見込のものは流動負債とする、としています。引当金一般の要件を、賞与という項目で具体化した勘定です。
ボーナス規程があるから、自動では決まらない
支払日が来期でも、今期の勤務に対応する分は今期の負担、という向きです。支給しない方針なら、引当の前提が崩れます。
見積り18万円を、今の負債へ
図2は説明用です。夏賞与の見積り18万円を、今期の勤務に対応するとして賞与引当金にします。単位は万円。実際は在職率や対象期間の月数で按分します。
支払ったときは、引当金を取り崩し、現金が減ります。そのときの支払いが新しい費用になるとは限りません。
実務ではここに注意
就業規則、労働組合との合意、税務上の賞与引当金の損金算入時期は会計とずれます。18万円は説明用です。
仕訳で確かめる
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 賞与 | 18万円 | 賞与引当金 | 18万円 |
ここまでのおさらい
賞与引当金は、まだ払っていない賞与のうち、今期の勤務に相当する分を負債として残す金額です。
出典と確認状況
説明の範囲
日本基準の入門。注解注18と流動負債の表示。税務の損金算入時期、退職給付は対象外。
- 企業会計原則注解注18:賞与引当金は、将来の特定の費用又は損失で発生が当期以前の事象に起因し、発生の可能性が高く金額を合理的に見積れる場合の引当金の例。
- 企業会計原則貸借対照表原則四(二)A:賞与引当金のように通常1年以内に使用される見込のものは流動負債。
公開対象判定:独立レビュー通過・所有者による公開承認済み
学習塾の18万円は説明用。対象期間の按分、税務調整は未判定。
一般的な学習のための説明です。個別の会計処理は、適用する基準と契約・取引の事情に合わせて判断してください。