土地とち

建物と違って、使う年数で金額を分けない

ひとことでいうと

土地は、事業に使う敷地などの有形固定資産で、通常は毎年の減価償却をしません。

蔵は古くなる。地面は、同じようには減らさない

味噌蔵が、敷地を50万円で買い、その上に建物を立てたとします。建物は使う年数に沿って金額を費用へ分けます。土地は、使っても地面がなくならない、という前提で、毎年の減価償却の対象にはしません。値段が下がる可能性まで無視する、という意味ではありません。

味噌蔵の敷地は減価償却せず、建物は毎年減らす対比を示す図。
図1 土地は、建物のように毎年は減らしません。

有形固定資産の一つ。ただし耐用年数で割らない

企業会計原則は、土地を有形固定資産の区分に置いています。減価償却は、有形固定資産の取得原価をその耐用期間にわたって配分する手続です。土地は通常、年数で摩耗する資産とは見ないので、この配分の対象にしません。

建物や構築物は、使う年数に沿って減らします。同じ敷地でも、地面と、地面の上のものは別です。

減損の対象にはなりうる

毎年の償却をしないことと、回収できる見込みが大きく壊れたときに帳簿を下げる減損損失は別です。土地だから減損しない、ではありません。

土地50万円を取得原価のまま残し、減損の判定は別にありうることを示す図。
図2 毎年は減らさなくても、価値が大きく壊れたときは別の話です。

敷地50万円は、取得原価のまま残す

図2は説明用です。土地を50万円で買ったとき、帳簿の土地は50万円です。建物の減価償却をしても、土地の50万円は自動では減りません。単位は万円。

あとから造成費や仲介手数料を取得原価に含めるかどうかは、事実関係によります。

実務ではここに注意

借地権、土地の上の建物、不動産の一括取得の按分、税務上の非償却資産の扱いが絡みます。50万円は説明用です。

仕訳で確かめる

敷地を普通預金から支払ったとき(単位:万円)
借方金額貸方金額
土地50万円普通預金50万円

ここまでのおさらい

土地は事業に使う敷地などの有形固定資産です。通常は毎年の減価償却をせず、減損は別にあり得ます。

出典と確認状況

説明の範囲
日本基準の入門。企業会計原則上の土地。借地権、宅地造成、税務の非償却資産の細部は対象外。

  • 企業会計原則貸借対照表原則四(一)B:土地は有形固定資産。
  • 企業会計原則原則五:減価償却は有形固定資産の耐用期間にわたる配分。土地は通常この配分の対象としない取扱いが前提。減損の対象にはなりうる。

公開対象判定:独立レビュー通過・所有者による公開承認済み

味噌蔵の50万円は説明用。一括取得の按分、減損の該否は未判定。原則五の土地非償却は、耐用期間配分の対象例が建物等であることに基づく整理。

一般的な学習のための説明です。個別の会計処理は、適用する基準と契約・取引の事情に合わせて判断してください。

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