変動費へんどうひ

売れる量や作る量に合わせて、増えたり減ったりする費用

ひとことでいうと

変動費は、売れた商品の仕入れ代のように、売れる量などに応じて増えたり減ったりする費用です。

ペンが売れた分だけ、増えていく費用

文具店がペンを売るためにかかる仕入原価は、10本売れば10本分、100本売れば100本分かかります。このように、売れた量・作った量に比例して増減する費用を変動費と呼びます。

ペンの販売本数が増えるほど、仕入れにかかる変動費も比例して増えることを示す図。
図1 変動費は、売れば売るほど増えていきます。

売上の量に比例して増減する費用

変動費とは、売上や生産量の増減に応じて、ほぼ比例して増減する費用のことです。文具店にとってのペンの仕入原価(売上原価)、製造業にとっての材料費などが代表例です。売れた量が増えれば、それだけ仕入原価も増えます。この記事では、仕入れたペンをその期にすべて売り切る前提で説明します。仕入れても売れ残ったペンがあれば、その分はまだ費用にならず、棚卸資産として資産に残ります。

固定費と同じく、この考え方も企業会計基準そのものではなく、経営管理(管理会計)の分野で広く使われている一般的な考え方です。

固定費とセットで、損益分岐点を考える

変動費は、売上に関係なく一定額かかる固定費とセットで考えることで、売上がいくらになれば利益が出るかを分析できます。売上高から変動費を引いた残り(限界利益)で固定費をまかなえるかどうかが、利益が出るかの分かれ目になります。

文具店がペン1本あたり300円の仕入原価を、販売本数に応じて支払うことを示すグラフ的な図。
図2 ペン1本あたり300円の変動費がかかります。

文具店の仕入原価を例に考える

図2は、文具店がペンを1本売るためにかかる仕入原価が300円である例です。10本売れば3,000円、100本売れば3万円というように、売れた本数に比例して費用(売上原価)が増えていきます。仕入れたペンをその期にすべて売り切る前提とし、売れ残りは考慮していません。

この300円という単価が分かっていれば、何本売れば固定費をまかなえるかを計算できます。この計算は、次の記事で扱う損益分岐点の考え方で使います。

ここまでのおさらい

変動費は、売上や生産量に応じて比例して増減する費用です。固定費とセットで、損益分岐点の分析に使われます。

出典と確認状況

説明の範囲
管理会計上の基本的な考え方の入門解説。固定費と変動費の区別、損益分岐点分析での使われ方を扱う。特定のASBJ基準・法令条文による正式な定義はなく、経営管理上の一般的な考え方を扱う。

公開対象判定:独立レビュー通過・所有者による公開承認済み

文具店の仕入原価の単価は説明用の仮定です。特定のASBJ基準・法令条文による変動費の正式な定義は確認できていない。

一般的な学習のための説明です。個別の会計処理は、適用する基準と契約・取引の事情に合わせて判断してください。

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