純資産と儲けの計算 一歩くわしく
変動費へんどうひ
売上や生産量の増減に応じて、比例して増減する費用
ひとことでいうと
変動費は、売上や生産量が増えれば増え、減れば減る費用です。売上の増減にかかわらず一定額かかる固定費とは区別して考えます。
花が売れた分だけ、増えていく費用
花屋が花を売るためにかかる仕入原価は、10本売れば10本分、100本売れば100本分かかります。このように、売れた量・作った量に比例して増減する費用を変動費と呼びます。
売上の量に比例して増減する費用
変動費とは、売上や生産量の増減に応じて、ほぼ比例して増減する費用のことです。花屋にとっての花の仕入原価(売上原価)、製造業にとっての材料費などが代表例です。売れた量が増えれば、それだけ仕入原価も増えます。この記事では、仕入れた花をその期にすべて売り切る前提で説明します。仕入れても売れ残った花があれば、その分はまだ費用にならず、棚卸資産として資産に残ります。
固定費と同じく、この考え方も企業会計基準そのものではなく、経営管理(管理会計)の分野で広く使われている一般的な考え方です。
固定費とセットで、損益分岐点を考える
変動費は、売上に関係なく一定額かかる固定費とセットで考えることで、売上がいくらになれば利益が出るかを分析できます。売上高から変動費を引いた残り(限界利益)で固定費をまかなえるかどうかが、利益が出るかの分かれ目になります。
花屋の仕入原価を例に考える
図2は、花屋が花を1本売るためにかかる仕入原価が300円である例です。10本売れば3,000円、100本売れば3万円というように、売れた本数に比例して費用(売上原価)が増えていきます。仕入れた花をその期にすべて売り切る前提とし、売れ残りは考慮していません。
この300円という単価が分かっていれば、何本売れば固定費をまかなえるかを計算できます。この計算は、次の記事で扱う損益分岐点の考え方で使います。
ここまでのおさらい
変動費は、売上や生産量に応じて比例して増減する費用です。固定費とセットで、損益分岐点の分析に使われます。
出典と確認状況
説明の範囲
管理会計上の基本的な考え方の入門解説。固定費と変動費の区別、損益分岐点分析での使われ方を扱う。特定のASBJ基準・法令条文による正式な定義はなく、経営管理上の一般的な考え方を扱う。
- 日本政策金融公庫:第4回 売上予測と損益分岐点分析をしよう(START 政策金融公庫の創業支援)変動費とは、事業にかかる費用のうち、売上高に比例して発生するもの(代表的なものは仕入や外注加工費、配送料、販売手数料など)
公開対象判定:独立レビュー通過・所有者による公開承認済み
花屋の仕入原価の単価は説明用の仮定です。特定のASBJ基準・法令条文による変動費の正式な定義は確認できていない。
一般的な学習のための説明です。個別の会計処理は、適用する基準と契約・取引の事情に合わせて判断してください。