資産とその価値 きほん
資産しさん
会社が持つ、お金や物、お金を受け取る権利など
ひとことでいうと
資産は、会社が持っているお金や物、あとでお金を受け取れる権利などのことです。
お財布の中身も、資産の入口
自分のお財布を思い浮かべてください。中には現金があり、スマートフォンや自転車のような物もあります。友だちに貸したお金があれば、それも「あとで返してもらえる権利」です。会社にも同じように、現金、商品、権利などの持ち物があり、それらをまとめて資産と呼びます。
持っている物を、ひとつの言葉でまとめる
文具店を思い浮かべてください。レジには現金が10万円あり、お店には販売用の文具(商品)が40万円分あります。現金も商品も種類は違いますが、どちらも文具店が持っている物です。会計では、これらをまとめて資産と呼びます。
資産には、現金や商品のように今すでに手元にある物だけでなく、売掛金のように将来お金を受け取れる権利も含まれます。「今持っている物」と「将来受け取れる権利」の両方をあわせて考えるのが、資産という言葉の広さです。
資産は、増えたり減ったりする
文具店は、まず現金30万円で開業し、銀行から20万円を借りて現金を50万円に増やしました。次に、その現金で40万円分の文具を仕入れ、現金は10万円に減り、商品が40万円増えました。持ち物の中身は変わりましたが、資産全体の合計は50万円のまま変わっていません。
資産の合計を、図で確かめる
図2では、文具店の資産を種類ごとに並べています。現金10万円と商品40万円を合わせると、資産の合計は50万円です。会社の資産がいくらあるかを知りたいときは、種類ごとの金額を足し合わせます。
この資産は、負債という他人からの借り物の部分と、純資産という会社自身の取り分の部分で成り立っています。資産の全体像をつかんだうえで、次はその内訳を見ていきます。
間違えやすい点:資産=良いもの、とは限らない
資産が多いことは、必ずしも会社の状態が良いことを意味しません。たとえば商品(棚卸資産)が多くても、売れずに残っている場合は注意が必要です。また、資産の中には負債という借り物の資金で買った部分も含まれています。資産の金額だけでなく、その中身と負債とのバランスを見ることが大切です。
「資産=お金」と考えるのも誤解のもとです。商品や設備のように、すぐには現金にならない資産もあります。会計上の資産は、現金化のしやすさよりも、会社が支配していて将来の役に立つ経済的な資源かどうかで考えます。
仕訳で確かめる
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 商品 | 40 | 現金 | 40 |
ここまでのおさらい
資産は、会社が持つ現金・商品・権利などをまとめた呼び名です。中身が変わっても、資産全体の意味と合計を分けて確認すると、内容を読み違えにくくなります。
出典と確認状況
説明の範囲
日本基準の入門解説。文具店を例に、現金と商品(棚卸資産)という2種類の資産を扱う。金融資産の詳細な分類、無形資産、税務は対象外。
- ASBJ:討議資料『財務会計の概念フレームワーク』財務諸表の構成要素 第4項(資産の定義)
- 企業会計原則(貸借対照表原則)第三 一・A・E:資産・負債・資本の記載基準
公開対象判定:独立レビュー通過・所有者による公開承認済み
文具店の数値・取引はすべて説明用の仮定です。金融資産の詳細分類、無形資産、資産のグルーピング、税務は未判定です。
一般的な学習のための説明です。個別の会計処理は、適用する基準と契約・取引の事情に合わせて判断してください。