記録と財務諸表 もう一歩
連結決算れんけつけっさん
親会社と子会社をひとつの企業集団とみなして作る財務諸表
ひとことでいうと
連結決算は、親会社と、その支配下にある子会社をひとつの企業集団とみなして、まとめた財務諸表を作ることです。個々の会社の決算とは別に必要になります。
別々の会社を、ひとつの家族として見る
花屋の会社(親会社)が、資材を作る別の会社(子会社)の意思決定機関を支配しているとき、この2つの会社は法律上は別々ですが、経済的には1つの企業集団とみなせます。連結決算は、この企業集団全体の状況をまとめて示す決算です。
支配している会社をまとめて、1つの企業集団として見る
連結決算とは、親会社が、他の企業の意思決定機関を支配している場合に、その子会社を含めてひとつの企業集団とみなし、まとめた財務諸表(連結財務諸表)を作ることです。企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」第6項では、他の企業の意思決定機関を支配している企業を親会社、その支配を受けている企業を子会社と定義しています。
株式の過半数を持っているかどうかだけでなく、役員の派遣や資金の提供などの実質的な支配関係も考慮して、親会社・子会社の関係が判断されます(支配力基準)。
なぜ、単体の決算だけでは足りないのか
親会社が子会社を通じて事業を行っている場合、親会社単体の財務諸表だけを見ても、企業集団全体の実態は分かりません。連結決算によって、親会社と子会社を合わせた売上高や資産の規模など、グループ全体としての財務状況を把握できるようになります。
花屋のグループを例に考える
図2は、花屋の親会社と、資材を作る子会社がある例です。連結決算では、まず親会社と子会社それぞれの単体の財務諸表を足し合わせます。次に、親会社が子会社に販売した資材の代金など、グループ内部だけの取引を相殺して消去します。
この消去の手続きを行うことで、企業集団が外部の取引先や顧客との間で実際に行った売上・仕入だけが、連結財務諸表に反映されます。連結決算は、単体の決算を足すだけでは終わらない、独自の調整を伴う手続きです。
ここまでのおさらい
連結決算は、親会社と子会社をひとつの企業集団とみなして作る財務諸表です。単体の決算を足すだけでなく、グループ内の取引を消去する調整が必要です。
出典と確認状況
説明の範囲
日本基準の入門解説。企業会計基準第22号にもとづく連結決算の目的と支配力基準の考え方を扱う。連結手続の詳細な計算(内部取引の相殺消去、少数株主損益の計算等)は対象外。
- 企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」第1項・第6項第1項:連結財務諸表は、支配従属関係にある2つ以上の企業からなる集団(企業集団)を単一の組織体とみなして作成する(連結決算の目的)。第6項:「親会社」とは、他の企業の意思決定機関を支配している企業をいい、「子会社」とは、当該他の企業をいう(支配力基準)。
公開対象判定:独立レビュー通過・所有者による公開承認済み
花屋の親会社・子会社の関係は説明用の仮定です。内部取引の相殺消去、少数株主損益(非支配株主に帰属する損益)の詳細な計算方法は対象外。
一般的な学習のための説明です。個別の会計処理は、適用する基準と契約・取引の事情に合わせて判断してください。