記録と財務諸表 一歩くわしく
独立販売価格どくりつはんばいかかく
セット値引きを、各商品へ分けるときの物差し
ひとことでいうと
独立販売価格は、その商品やサービスを、単体でお客に売るときの値段です。
セットだと安くなる
パソコンは単体8万円、保証は単体2万円なのに、セットだと9万円です。会計では、9万円を「パソコン分」と「保証分」に分ける物差しとして、単体の値段を使います。
単体で売る価格
独立販売価格とは、財またはサービスを独立して企業が顧客に販売する場合の価格です。契約開始日の独立販売価格を算定し、その比率で取引価格を各履行義務へ配分します。
直接観察できないときは、市場の状況などを考慮して見積もります。
9万円の分け方
図2では独立販売価格の合計10万円、セット9万円です。パソコンは 9×8/10=7.2万円、保証は 9×2/10=1.8万円。単位は万円。値引き1万円も比率で分けます。
パソコンを渡した日に7.2万円、保証は期間に応じて1.8万円を分けます。
実務ではここに注意
値引きを片方に全部寄せるのは、基準が認める例外がある場合に限ります。この記事の単純比率がいつも強制ではありません。
8万円・2万円・9万円は説明用です。
仕訳で確かめる
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 7.2 | 売上 | 7.2 |
| 普通預金 | 1.8 | 契約負債 | 1.8 |
ここまでのおさらい
独立販売価格は、単体で売るときの値段です。セットの代金を分ける物差しになります。
出典と確認状況
説明の範囲
第29号の独立販売価格に基づく配分の入門。観察できない場合の見積方法(調整市場評価、予想コストプラス、残額法)の詳細は対象外。
- ASBJ:企業会計基準第29号第9項:定義。第66・68項:独立販売価格の比率で配分。第69項:観察できない場合の見積り。
公開対象判定:独立レビュー通過・所有者による公開承認済み
残額法、値引きの特定の履行義務への配分例外は未判定。
一般的な学習のための説明です。個別の会計処理は、適用する基準と契約・取引の事情に合わせて判断してください。