契約負債けいやくふさい

年会費を先にもらったときの、これから提供する義務

ひとことでいうと

契約負債は、代金を受け取った(または期限が来た)のに、まだ商品やサービスを渡していない義務です。

12か月分を先にもらう

スポーツジムが年会費12万円を4月1日に受け取ります。この時点では、まだ12か月分の施設利用を提供していません。先に受け取った分は、これからの約束として残します。

4月1日に年会費12万円を受け取り、まだ提供していない12か月分を契約負債とする図。
図1 先に受け取った年会費は、これからの義務です。

受け取ったあと、まだ渡していない

契約負債とは、財またはサービスを顧客に移転する企業の義務に対して、顧客から対価を受け取ったもの、または対価を受け取る期限が到来しているものです。

入金があっても、まだ渡していなければ売上ではありません。前受金は実務でよく使う科目で、収益認識基準の契約負債と同じ場面を指すことがあります。この記事では基準の用語を主に使います。

1か月提供するごとに契約負債が1万円減り、売上が1万円増える図。
図2 サービスを果たすにつれて、義務が売上に変わります。

果たすたびに売上へ

図2では、毎月1万円相当を提供したときに契約負債を減らし、売上にします。12か月でゼロになります。単位は万円。入金は4月1日の一度だけです。

契約資産は、先に仕事をしてまだ請求できない権利です。契約負債はその反対側で、先に代金がある義務です。

実務ではここに注意

期限が到来していれば、まだ入金前でも契約負債になることがあります。定義は「受け取った」だけではありません。

12万円は説明用です。休会や途中解約は扱いません。

仕訳で確かめる

入金時と、1か月提供後(単位:万円)
借方金額貸方金額
普通預金12契約負債12
契約負債1売上1

ここまでのおさらい

契約負債は、先に受け取った(または期限が来た)代金のうち、まだ渡していない分の義務です。

出典と確認状況

説明の範囲
第29号の契約負債の入門。前受金との表示上の使い分け、重要な金融要素は対象外。

公開対象判定:独立レビュー通過・所有者による公開承認済み

表示科目を前受金にするか契約負債にするかの社内方針、中途解約の返金は未判定。

一般的な学習のための説明です。個別の会計処理は、適用する基準と契約・取引の事情に合わせて判断してください。

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