一時差異いちじさい

今年は違うが、将来どこかで追いつく差

ひとことでいうと

一時差異は、帳簿の資産・負債の金額と、税金計算上の金額との、あとで解消するズレです。

今年は認められなくても、来年は認められる

清掃会社が引当金を費用にしても、税務ではまだ引けないことがあります。将来、実際に損失になったときに税務でも引ければ、ズレは消えます。消えるズレが一時差異です。

会計の引当金30万円が税務でまだ認められず、将来減算一時差異になる図。
図1 あとで税務も追いつくズレが、一時差異です。

貸借対照表の差

一時差異とは、貸借対照表に計上されている資産および負債の金額と、課税所得計算上の資産および負債の金額との差額です。将来の課税所得と相殺可能な繰越欠損金等は、一時差異と同様に扱います。

解消するときに所得を減らす効果が将来減算、増やす効果が将来加算です。

将来減算は繰延税金資産、将来加算は繰延税金負債につながる対比図。
図2 ズレの向きで、資産になるか負債になるかが分かれます。

向きで資産と負債が分かれる

将来減算は繰延税金資産、将来加算は繰延税金負債につながります。図1の引当金30万円は、注2が例示する損金算入限度超過の説明用です。

永久差異は、ずっと税務に乗らないズレで、一時差異ではありません。

実務ではここに注意

ズレがあるから必ず税効果を計上するわけではありません。回収・支払の見込みと重要性があります。

30万円は説明用です。

ここまでのおさらい

一時差異は、あとで解消する帳簿と税務のズレです。向きによって資産にも負債にもなります。

出典と確認状況

説明の範囲
税効果会計基準の一時差異の入門。連結固有の一時差異の列挙、重要性の省略は対象外。

公開対象判定:独立レビュー通過・所有者による公開承認済み

連結固有の一時差異、注3の準備金の例の現行法との対応は未判定。

一般的な学習のための説明です。個別の会計処理は、適用する基準と契約・取引の事情に合わせて判断してください。

← 用語の一覧に戻る