新リース会計基準しんりーすかいけいきじゅん

物を借りる取引の記録方法を見直した、新しい会計ルール

ひとことでいうと

新リース会計基準は、物を借りる取引の記録方法を見直した、新しい会計のルールです。

借りた冷蔵庫を、買うのと同じようには見ない

飲食店が業務用冷蔵庫を2年借りるとします。新しいルールでは、「設備を自分の物にした」ではなく、「2年使う権利を得た。その代わり、これからリース料を払う義務がある」と記録するのが原則です。

早期適用は2025年4月1日以後開始事業年度、原則適用は2027年4月1日以後開始事業年度である時期の図。
図1 いつから使うかは、事業年度の始まりで決まります。

何のルールが変わるの?

たとえば、お店の建物や仕事用の機械を借りる取引です。こうした取引を帳簿にどう書くかを決めたものが、リースの会計基準です。「新リース会計基準」は、企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」の通称です。

この基準でいうリースは、お金を払う代わりに、特定の物を一定期間使える権利を得る契約などを指します。借りる側は、その権利を使用権モデルで考えます。

いつから使うか

原則の適用は、2027年4月1日以後に始まる連結会計年度および事業年度の期首からです。ただし、2025年4月1日以後に始まる連結会計年度および事業年度の期首から、早く適用することもできます。

3月決算なら、原則は2028年3月期から、早く適用するなら2026年3月期から、という読み方になります。会社の決算月で、実際の開始はずれます。第34号を適用すると、旧基準の企業会計基準第13号などの適用は終了します。

借手は原則として使う権利と支払い義務を帳簿にのせ、貸手はファイナンスとオペレーティングの分類を維持する図。
図2 借りる側と貸す側で、扱いの骨格が違います。

借りる側と、貸す側

借手は、リース開始日にリース負債を計上し、対応する使用権資産を計上するのが原則です。短期リースや少額リースなど、載せないことができる例外があります。

貸手は、ファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類します。ファイナンス・リースはさらに、所有権が移ると認められるかどうかで分かれます。借手のように「原則すべてオンバランス」へは、貸手側は切り替わっていません。

実務ではここに注意

「リース」という契約名だけで決まるわけではありません。どの物を使うかが決まっていて、その使い方を決められるかなど、契約の中身を確認します。賃貸借という名前の契約がリースに当たることもあります。

IFRS第16号と方向は近いですが、日本基準の条文そのものです。IFRSを適用している会社の処理を、そのまま第34号の説明にはしません。中小企業の会計に関する指針など、別の枠組みを使う場合も、この記事の対象外です。

ここまでのおさらい

新リースは第34号の通称です。借手は使う権利を原則として帳簿にのせ、貸手は従来の分類を維持します。

出典と確認状況

説明の範囲
日本基準(企業会計基準第34号および適用指針第33号)の入門解説。適用時期、借手と貸手の違い、短期・少額の例外の存在を扱う。識別の判断、延長オプション、経過措置、中小企業の会計指針、IFRS第16号の条文対照の詳細は対象外。

公開対象判定:独立レビュー通過・所有者による公開承認済み

飲食店の冷蔵庫は場面の仮定です。延長・解約オプション、リースの識別、経過措置の選択、借地権やソフトウェアなど無形のリース(第4項で適用しないことができる)は個別確認が必要です。

一般的な学習のための説明です。個別の会計処理は、適用する基準と契約・取引の事情に合わせて判断してください。

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